雨過天晴

日々独呟|2000年7月〜8月

2014.02.11

category: 憂鬱的遊戯

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昔々に管理していた詩サイト「憂鬱的遊戯」からの発掘物です。
一行詩などの短い詩です。


00.08.31.
見つめるだけでよかったなんて
ただの言い訳にすぎません

00.08.30.
廊下を全速力で走ったのは
ただあなたの顔を見たかったら

00.08.29.
気持ちを隠すのがどんどん上手くなる
半袖が長袖にかわるように

00.08.28.
恋愛に資格は必要ないので
どうやらみんなアマチュアのようです

00.08.27.
ささやかな幸せが
穏やかな日常を連れてくるのです

00.08.26.
難しい字のあなたの名前を
さらりと読めることにちょっと胸を張る

00.08.25.
どうしても同じ人間になれないから
離れがたいと感じるのだ

00.08.24.
あなたといたっていつも一人
距離がゼロでもマイナスでも

00.08.23.
いつもひとりぼっちなのに
ごまかそうとするから失敗する

00.08.22.
前の席で熱心にノートを取るあなた
つむじは意外と素直に巻いてる

00.08.21.
一番最初のおもいでは
おひさまと草の匂いがした

00.08.20.
蝉の声が涙を止める
甘い思い出を連れてくる

00.08.19.
稲光が全てを白く描き出す
ごまかせない影を生み出す

00.08.18.
意外なほど冷ややかな夏の風
未だ空に根を張る入道雲

00.08.17.
どうしても言えなかったこと、知られたくなかったこと
気付きたくなかったこと

00.08.16.
全部全部あなたのせいだ
完璧な言い訳を思いついて、ほっと息を吐く

00.08.15.
突然いなくなったあなたの分の空白が
埋まらない、消えない
目を逸らせない

00.08.14.
幸せな想像は未来を加速させるのです
そこには衝撃的な結末が潜んでいるのです

00.08.13.
膨らんだ感情ほど怖いものはありません
走り出した衝動ほど強いものはありません

00.08.12.
そっとふくらませたシャボン玉は
大きくなって壊れて消えた

00.08.11.
恋愛の平均寿命は
一瞬よりちょっと長いくらい。

00.08.10.
しあわせ、しあわせ。
明日がこわい。

00.08.09.
ただあんなふうになりたかった
あなたのようになりたかった

00.08.08.
ちょっと眠たいときの
ぽかぽかした手の温度が好き

00.08.07.
私を溶かす最適温度はあなたの体温

00.08.06.
世界は故意に針飛びさせたレコード
いつまでたっても同じリピート

00.08.05.
ついうっかり悲しみを飲み過ぎてしまった
明日はきっと二日酔い

00.08.04.
叫びたい夜もあるんです
泣きたい夜だってあるんです

00.08.03.
夢の海へ漕ぎ出して
ゆらゆらゆらゆらたゆたって

00.08.02.
忘れ物はずっと思い出せないものだから
いつまでたっても忘れ物

00.08.01.
泣いて笑って、君は笑って泣いて
二人足したらいつだって合計はゼロ
質量一定の法則のせい

00.07.31.
私を傷つけたあなたを誰かが傷つける
これも一種の食物連鎖

00.07.30.
受け止められない勢いをもつ感情に
後退してしまったらエラーをとられた

00.07.29.
わがままを言ってもらえることが
嬉しいことだってある

00.07.28.
晴れやかな顔で笑うから
雨が私に降り積もる

00.07.27.
夏の太陽の暑さが
哀しささえ奪っていく

00.07.26.
全部終わりにしたら
きっと私もまっさらになれるのです

00.07.25.
どうしても忘れられないなら
思い出ごと捨ててしまうから

00.07.24.
この身体を半分だけ喰いちぎっていくなんて
そんな行儀の悪いことはやめて

00.07.23.
悲しいことを積み重ねて
だんだん鈍感な大人になっていく

00.07.22.
言葉も心も戻れないもの
元のようには戻せないもの

00.07.21.
歯止めの利く感情なら初めからなんの苦労もない

00.07.20.
夏の暑さは朦朧とした記憶に似ている

00.07.19.
私の中の欠落を埋めるには
あなた一人じゃ全然足りない

00.07.18.
果たされなかった約束は
遠く離れた今でも無効ではない

00.07.07.
運命なんて所詮偶然でしかないのに

00.07.16.
押しつけられる恋心は邪魔なだけだから

00.07.15.
吐くほど食べても満たされない空白

00.07.14.
見ない振りをしたいのです
どうしても失えないものがあるのです

00.07.13.
振り返って軽やかに笑った顔に滲んでいた本当の気持ち

00.07.12.
冗談に紛らせられない真実だってあるのです

00.07.11.
言えない言葉と聞きたくない言葉と

00.07.10.
カレンダーから降ってくる月曜日の憂鬱

00.07.09.
夜が明ける、朝が来る
私はずっと眠ったままで

00.07.08.
降り続く雨のスクリーンは痛みだけを映して

00.07.07.
胸の中の思い出が暴れ回る
それを無視して目を閉じる

00.07.06.
嘘、嘘、全部嘘。
思い出すと都合の悪いことは全部嘘にして

00.07.05.
あんなに優しい顔で囁いた言葉は
いったい何だったんだろう

00.07.04.
逃げても投げても追ってくる
電気仕掛けのコール音

00.07.03.
遠くて近くて傍にいて
距離が変わっても気持ちが近付くことはない

00.07.02.
真っ赤に塗りつぶされたこの部屋に
あなたの名前だけを刻む

00.07.01.
呪文のように繰り返す
ほんとになる日を夢見てる